経過勘定と未決済項目
経過勘定とは、適正な損益計算を行うために生じる期間的未解消項目で、繰延勘定（前受収益、前払費用）と見越勘定（未収収益、未払費用）に分けられます。これらは、未決済項目である前受金、前払金、未収金、未払金とは異なります。
まず、経過勘定は役務提供契約のみから生じますが、未決済項目は役務提供契約以外の契約からも生じます。
役務提供契約で生じた代金の支払や受入がどちらに該当するかは、役務の提供又は受領の状況によって判断することになります。役務の提供又は受領がすべて完了したものと役務の提供又は受領がまったく行われていないものが未決済項目となり、役務の提供又は受領が部分的に完了したものが経過勘定となります。
表 前受金、前受収益、未収金、未収収益
| 役務の提供状況 |
未完了 |
部分完了 |
完了 |
| 代金の受入状況 |
収入 |
未収入 |
収入 |
未収入 |
収入 |
未収入 |
| 計上項目 |
前受金 |
未計上 |
前受収益 |
未収収益 |
収益 |
未収金 |
表 前払金、前払費用、未払金、未払費用
| 役務の受領状況 |
未完了 |
部分完了 |
完了 |
| 代金の支払状況 |
支払 |
未払 |
支払 |
未払 |
支払 |
未払 |
| 計上項目 |
前払金 |
未計上 |
前払費用 |
未払費用 |
収益 |
未払金 |
