税務調査と資料

　税務調査は、領収書や請求書等の帳票の他に、社内規定、更には、稟議書等の資料から判断していくことになりますから、費用の損金性を立証するためにも、資料を十分に整えることが重要になります。資料を整えるというのは、単に、領収書があるとか、通帳から出金（支払）しているとかいう事実だけではなく、その事実がどのような目的で行われたのかということが重要になってきます。つまり、企業という営利を目的とした組織が行うのに適切な行為に対する対価であるかどうかということが基本となります。従って、領収書があっても、それがどのようなものに対して支払われ、それが企業にとってどのような効果があるのかが説明できないとならないのです。例え、調査の時点で、「これは・・・」と説明することは可能ですが、常に、事前準備として説明のための資料を整備しておくことで調査を円滑に進めることができます。
　具体的な項目ごとの説明は別の箇所でしますが、税務調査で調査官は、存在する資料からしか判断することができないということを十分に承知しておく必要があります。

　従って、税務調査のために、領収書や請求書等に、何に、そして、なぜが明確になるように説明資料を整えしましょう。